Mayのブログ

読んだ本についての感想など。

「運のつき」 養老孟司

解剖学者、養老孟司先生の本です。

この本は、先生が解剖学者になった経緯や、ご自身の経験、普段考えてる事などについて書いてあります。

解剖学者は言うまでもないなく死体を解剖する仕事です。

そうなると「死」は遠いものではなく、日常的なものになるみたいです。

私などは「死体」は怖いと考えがちですが、
誰でも必ず死ぬ訳ですし、私自身も必ず死体になるのです。
たとえ明日死ぬ事になったとしても、早いか遅いかだけの違いで、大した事ではないのかも…と、考えを改めさせられました。

養老孟司先生は、昭和33年、東京大学医学部に入学されてから教授となり、28年間ずっと大学に通われていたそうです。
そして、大学では全共闘運動を経験し、その事を今でもずっと考えてると書いてありました。

それは、先生について私の持っていた「不要なものをバッサリ切り捨てる方」というイメージを変えさせるものです。

日常を選ぶ事、対象ではなく方法を選ぶ事、気になる事は長い間ずっと考えてしまう事などから、養老孟司先生は真面目な方なのかもしれないと思うようになりました。
そして、つくづく虫が好きなのだなあ…と。(^^)

この本に書いてある事は、ちょっと哲学的です。
読んでる最中は納得していても、じゃあそれを説明しようとなると、それはちょっと難しいなあと思いました。