お馴染みのジョー・ピケットシリーズ、第14弾です。
私は全部の巻を読んだ訳ではないのですが、ここまでくると多くの登場人物に親しみを感じるようになり、
その事がストーリーをさらに面白くしているのではないかと考えます。
主人公のジョー・ピケットは、猟区管理官の仕事を愛する真面目すぎるほどの仕事人間です。
そして、そんな彼を気に入っているのがワシントン州知事のルーロンで、
今回ジョーピケットは、ルーロン知事から、ある大金持ちの男の身辺調査を依頼されます。
この大金持ちの男は、果たして善人なのか悪人なのか?…という謎が、先へ先へと読み進めたくなるポイントかなと思いました。
それ以外に、私がこのシリーズを読んでいていつも感じる事があります。
それは、
登場人物の言葉に作者の思いが込められていたり、ストーリーにアメリカの社会問題が隠されているのではないかという事です。
多くの小説がそうなのかもしれませんが、このシリーズでは特に強くそう感じるのです。
他に読みどころと言えば、ジョーと、彼の親友ネイトとの関係だと思います。
ネイトは過去にいろいろあって、連邦政府に追われている身です。
なので普段はジョーと会うこともなければ連絡先すら知らせていません。
これまでネイトは、ジョーのピンチを何度も救ってきました。
そして今回も例外ではなく、ネイトとジョーがお互いの気配を感じながら行動する場面は、ちょっと胸熱でした。
ジョーとネイト、男同士の友情もこのシリーズの読みどころだと思います。