Mayのブログ

大好きな本の紹介をしていきたいと思っています。猫も好きです。どうぞ、よろしくお願いいたします ฅ^•ㅅ•^ฅ💝

「銀河に口笛」 朱川湊人

ひとことで言えば「子供の頃をノスタルジックに思い出せる小説」です。

ですがそれ以外の要素も混ざっていて、ちょっと余計では…?と、感じるところもありました。

それは、物語の合間に「キミ」と語りかけながら、主人公が昔の事を回想するところです。
「キミ」という呼び方も不自然に感じたし、「キミ」は別に不思議な存在でなくても良かったのでは?とも感じました。
(逆にこれがイイと思う人もいると思いますが…。)

ストーリーのざっくり説明はこうです。
主人公のモッチは、小学3年生の男の子で、同じ年の友達(リンダ、ニシ、エムイチ、ムー坊、ミハル)と「ウルトラマリン隊」を結成し、困り事などの依頼を受けてそれを解決する活動をはじめます。

困り事とは、猫さがしとか、人探しモノ探し、夜中に風鈴を鳴らしながら歩きまわる不審者の調査などです。
あっさり解決できた事もあれば、そうではなかった事も…。

それらのエピソードは、それぞれとても良くできていて読み応えがありしました。

昭和の子供ってこうだったなあと自分と重ねて懐かしくなったり、「ウルトラマリン隊」のメンバーがそれぞれ辿った運命について考えてみたり、「たくさんの喜びとたくさんの悲しみを全部抱えたままで死にたい。」という言葉に共感したり…。

最初に否定的な事を書いてしまいましたが、本当はとても良い物語だったと感動して、今でも余韻に浸っているくらいです。
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「詩的私的ジャック」 森博嗣

この小説は、森博嗣先生の作品の中でS&Mシリーズと呼ばれている、
大学生の西之園萌絵ちゃんと犀川先生のコンビが事件を解決するミステリー小説です。

私がS&Mシリーズの中で読んだ事があるのは、
この「詩的私的ジャック」と、「すべてはFになる」の2冊だけです。

どちらも犯人の犯行動機がハッキリ分からないミステリーでした。


今回読んだ「詩的私的ジャック」では、篠崎敏治という、つかみどころのない登場人物がとても印象的でした。

彼は、前半何を考えているのか分からない怪しい人物なのですが、
後半、「なんてピュアなひとなんだろう!」と感動させられる人物です。

そして、大学生の萌絵ちゃんは一途で可愛らしく、事件を解決する犀川先生は少し風変わりです。

犀川先生の発言は、作者の森博嗣先生の考え方をそのまま反映しているようなところがあり、
事件の謎解きの場面で
「動機なんて理解できない。」とか、
「こんな欲望は言葉に還元できない。」とか言っちゃいます。

こんな調子だから犯人の犯行動機も分からないままなのですが、
それらの言葉は私にはとてもリアルに感じられました。


私にとってこの小説を面白いと思う理由は、リアルな犀川先生の言葉の中にあるのかもしれないなと思いました。

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「バイバイ、ブラックバード」 伊坂幸太郎

主人公の星野ちゃんは、もうすぐ「あのバス」に乗せられて、どこか遠いところに連れていかれる事になりました。

でもその前に、お別れを言うために、監視役の繭美という女性と一緒に5人の「元カノ」に会いに行きます…


…と、いうのが、この小説のざっくりストーリーです。

もしかしたら、
「こんな感じの話、どこかで…?」と、思った方もいらっしゃるかもしれません。

そうです。

これは、太宰治の「グッド・バイ」という小説のオマージュ作品とも言われているのです。

作者の伊坂幸太郎さんが担当編集者さんから、
太宰治のグッド・バイを完成させませんか?」
と、持ちかけられて書いた小説なのです。

しかもこの小説、発表の仕方も変わっています。
が、その事の詳細はここでははぶきます。

ただ、出版業界が不振とも言われる中、こうして頑張る編集者さんがいる事に私は感動したので、ここでちょっと触れてみたくなりました。

前置き長い💦(> <)…本題に戻ります。

この小説は5つの短編で構成されています。
1人の女性につき、1話と言う事ですね(^^)

5股もかける「星野ちゃん」とは一体どんな人物なのか?
お金もなくイケメンでもない、ごくごく普通の男性…、しかもあんまり頭が良くない…という人物。
こんな男性がモテるなんて…?
でも、不思議と女性はこのような、「へなちょこで優男」という男性に惹かれるものなのです(一部のマニア?)

ああ…。この小説でも私が一番強く感じた事を書いてしまうとネタバレになってしまうんですよね…。

なのでここはひとつだけ。

作者の伊坂さんと同じく、私もこの5つの短編の中で4話目が一番好きでした。

世の中、誰でも大小問わず、心配事のひとつやふたつあるものです。
それが解決しなくても、心の中で「もういいや。」って思える事が大切なんだな、と思えるような短編でした。
以上です。(* u.u)) ペコリッf:id:jyunko5jyunko5:20200715095729j:plain

「元素生活 」 寄藤文平

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「元素」ってなんだっけ?

中学のときに理科で習った、
「物を小さくしていって、もうこれ以上は小さくできない!!」ってくらい小さくした物の事だっけ?
確か、「周期表」とやらを「水平リーベ…」とかなんとか言いながら暗記したような…。

私にとって「元素」は、そういうあいまいなイメージしかない物でした。

そんな「あいまいな物」が、この「元素生活」という本の主役です。

でも私、この本すっごく好きなんですよ。

イラストが面白くって…。

元素が主役と言っても、小説のような物語の本ではありません。

言わば図鑑のようなものです。

元素が私たちの生活とどのような関わりがあるのか?という事や、
周期表の元素をひとつひとつ取り上げて説明する文章などで構成されています。

そして、この本の中で光るのが
元素を擬人化したイラストです。

たまにパンツをはいていない男の人のイラストがあったりもしますが…(´>///<`)💦

個性的なイラストと、親しみやすい内容の文章が最高の組み合わせの本です。

私のような非理数系の大人や、子どもでも楽しんで読める本ではないかしら…?と、思います。(^^)

「花の鎖」 湊かなえ

この物語の主な登場人物は、同じ町に住む3人の女性です。

伴侶を愛し、献身的に尽くす女性。

商店街の和菓子屋でアルバイトをする傍ら、絵画教室で講師を勤める女性。

勤めていた英語教室が経営破綻し、職を失ってしまった女性。

この3人です。

彼女たちの共通点は、商店街にある和菓子屋できんつばを買ったり花屋で花を買う事くらいです。

ですが話が進むうちに共通点は増えていき、「彼女達は一体どんな繋がりがあるのだろう?」と、気になって、どんどん先に進みたくなります。

この3人の女性の生き方を通して、人は生きているだけで誰かを救う事ができる力があったり、人間の弱い心が誰かを不幸にしてしまう場合もあるのだなあ…など、いろいろ考えさせられます。

けれども私が1番強く感じた事をここで書いてしまうと、ネタバレのようになってしまうので残念ながら書けません。

でも、1番いいなあと思った事なら書けます。
それはこの、「花の鎖」というタイトルです。

この物語の内容にとても合っていて、
女性らしく、センスあるタイトルだなあと思いました。

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「くちびるに歌を」 中田栄一

新垣結衣さん主演、アンジェラ・アキさん主題歌の映画、「くちびるに歌を」の原作です。

田舎の中学校に赴任した新任教師(新垣結衣さん)が、合宿部の顧問となって「NHK全国合宿コンクール」を目指すお話です。

主人公は合宿部員の男の子と女の子です。
自閉症の兄を持つ男の子と、母を亡くし、父が家出中という女の子の2人が、それぞれの想いを語りながらストーリーを進めていきます。

合宿コンクールの課題曲「手紙」にちなみ、顧問の先生は、部員達に「15年後の自分」宛に手紙を書く事を提案します。

主人公の男の子は、両親から自閉症の兄の世話を一生するように言い聞かせられていて、その事についての本当の気持ちを「15年後の自分」に宛てて綴っています。

こう書くと、両親は残酷な事を言っていて、彼も自分の不運を嘆いているのかも…と、推測したくなりますが、それはそれほどでもないのです。
でも、手紙の内容は読んでいて胸が詰まります。
そしてこんな両親は「毒親」…?と、思わなくもありません。
ですが私は自分に当てはめて考えると、そうは言いきれないなと思ってしまいます。

一方、もう1人の主人公である女の子。
部活のあり方に悩み、恋愛に悩み…彼女も様々な問題を抱えています。
そして、物語の最後には、この男の子と女の子の過去と現在を繋ぐサプライズが用意されているのです。

私はこの原作を読んで映画を観て、誰かのために何かをする人間の優しさって、いいなあ…と、思いました。

あと、ガッキーは笑わなくても可愛いかったし、共演の木村文乃さんもやはり美人さんだなあと思いました。

「恋愛嫌い」 平 安寿子

再読の本です。

最初に読んだ時はラストに納得できなくて、
「それでいいのか?!」
と、思ったのですが、再読した時は、
「それもアリかも。」
と、思えた本です。

再読でラストを納得できたのは何故か?と、いう疑問があり、この本の内容を再びブログにまとめてみたいと思いました。

登場人物は、26歳、29歳、35歳の3人の独身女性です。
彼女達は職場はバラバラだけど、ランチの時間に同じカフェに集まるランチ友達です。

26歳の女性は、データ処理を請負う仕事で、いつもラフな服装でいる自然体の女性です。
趣味でブログを書き、そこで共通の趣味を持つ男性と知り合ったものの、恋愛には発展しません。
彼女はたびたび「1人で生きちゃ、ダメですか。」と、自問自答しています。

29歳の女性は、コンタクトレンズ売店で接客業をしている女性です。
一見まともですが、内面は少し変わったところがあり、恋愛においてドラマチックな展開になるのが苦手な性格です。

35歳の女性は、スナック菓子メーカーに勤める、バリキャリと言えなくもないけれど、出世欲のない「前向き嫌い」の女性です。
美人すぎて逆にモテないなんて、贅沢な事をぬかしています。

彼女達の本音が詰まったランチトークは、読んでいて共感できる部分が多く、私も「恋愛嫌い」なのかもしれない…と、思いました。

そんな「恋愛嫌い」な彼女達のうちの1人が、ラストでは結婚します。
そしてその理由が、「子持ちの男性の子どもの母親になりたいから。」です。
これが私が最初に読んだ時に納得できなかったところです。
「結婚って好きな異性同士が結婚するものじゃないの?!」と思っているからです。
ですが、今では「それもアリかなあ…。」と、思えます。

最初に読んだ時と再読との間に一体何があったのでしょうか?
こうして振り返ってみても、やっぱり分かりません。
でも、本の内容についての理解は深まったかなあとは思いました。
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