「脳科学は人格を変えられるか?」 エレーヌ・フォックス
脳と人格の関係を科学的に分析した内容の本です。
楽観的な人格を「サニーブレイン」、悲観的な人格を「レイニーブレイン」と表現して、このふたつの相違を中心に検証しています。
自分が楽観的か悲観的かが分かる、簡単な心理テストのようなものもあり、私はやや悲観的な性格という結果が出ました。
脳科学の本は、専門用語が多くて難しいものが多いという印象でしたが、この本は、私のような素人にも分かりやすい内容です。
例えば、「DNAは、本棚に並んでいる、まだ読まれていない本のようなもの」など、難しい仕組みを一般向けに分かりやすく説明しているのです。
この本に興味を持った理由は、そういう読みやすさを感じたからと、あともう1つ、タイトルが気になったからです。
脳の仕組みと人格の関係は、私にとって一生涯のテーマ…と言ってしまうと大げさだけど、なんというかそういう感じのものなのです。
犯罪者が不幸な環境で育ったとして、同じ環境で育った人の全てが犯罪者になる訳ではない…というのは私にとっておおきな謎でした。
その謎についてのヒントがこの本にあります。
それは、
「脳が人間の行動を決める、人間の行動が脳を作る」
という、鶏が先か卵が先か…みたいな答えの出ない問題です。
人格は、脳の仕組みや遺伝や環境、認知バイアスが複雑に関連し合って作られるのだと言う事、
そしてそれは、こういう理解で合っているのかも分からないくらいデリケートな問題なのかもしれないと言う事です。
こういうと、考えがまとまっていなくて、結局何も分かっていないみたいだなあ…とも、思います。
けど、
俳優マイケル・J・フォックスが、祖母の励ましによってサニーブレインになったのかもしれないと書かれている箇所を読んで、
遺伝的にレイニーブレインの人格を持つ人も、環境によってサニーブレインに変わる事が出来て、人生を明るいものと考えて生きる事ができる可能性が高いと分かり、
やはり環境は大事なのだと言う事は、はっきり分かりました。
そして私も、マイケル・J・フォックスの祖母のように、まわりにの人を励ますような生き方ができるよう頑張ろうと思いました(`•ω•′)✧︎