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望まない妊娠によって出産した女性と、その女性が産んだ子どもを養子として迎えた女性の話です。
辻村深月さんの本を読むのはこれが2冊目。
最初に読んだ本でも感じた事なのですが、
辻村深月さんという作家さんは、小説を書く上で、関連する出来事について事前に細かく調べ、またそれを的確に表現する力のある作家さんだと感じました。
この小説の中で、幼稚園や子ども同士のトラブルについて、「あるあるこういう事。」と、思わずうなずいてしまうような場面がありますが、そういう部分に先程述べた、この作家さんの努力や才能を感じました。
小説の内容に話を戻します。
この小説は2人の女性が主人公です。
子どもを産んだ女性とその子どもを養子として迎えた女性です。
前半は養子を迎えた女性を中心に、子育ての難しさや養子を迎えるまでの経緯などが描かれています。
その次に、養子の母親である若い女性について、妊娠に至った経緯や心情などが描かれます。
そして、読み進むうちに前半を読んで思った事のひとつひとつが覆されていきました。
女性として生きる難しさを描いてはいるけれど、悲観的ではなく、最後には希望が見える終わり方をするところに好感がもてる小説でした。
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