Mayのブログ

読んだ本についての感想など。

たかが猫、されどネコ 群ようこ著

タイトルどおり、猫エピソード満載のエッセイです(^^)
しかもアレです。
この著者さんは、今までにも猫エピソード満載のエッセイを書かれており、この本は、その中でもよりすぐりの作品を収めた逸品という事になるのです。

そんな中でも私が1番好きなのは、「噂好きの猫」の話です。
猫と一緒に暮らしている方なら1度は思った事があるはずです。
「ウチの猫今喋った!」とか、「ウチの猫は絶対人間の言葉を理解している!」とかね。
けどそれって、飼い主の気のせいなんじゃないの?なんて、よく言われたりもします。
でも、私は気のせいだけではないと思うのです。
そして、この本の猫も、噂話にはガッツリ聞き耳をたてている様子なのですが、それを想像すると可愛くてたまらなくなります。
あと、この本の著者さんが自分の猫と会話している時の様子も想像すると可愛いのです。
猫って不思議な魅力のある可愛らしい生き物だなあって、つくづく思います。

しかし!猫の良さは外見の可愛らしさだけではありません。
この本ではブサイクな猫を保護する話もあるのですが、そんなブサイク猫でも可愛いところがあり、著者さんも放っておけないと、なんだかんだで世話をします。
名前は「ぶー」だし、顔がデカいだの猫のオッサンだの、散々な言い方をしてはいるのですが、愛情があっての言葉だと思うのです。
この猫はブサイクだけどもなかなかのお利口さんで、私はイイと思いました。
私はブサイク猫やデブ猫も結構好きです。
なので、著者さんにはちょっとしたシンパシーを感じます。

けれども、「連休前には捨て猫が増える」と書いてある部分には少し胸が痛みました。
可愛いだけで飼って、面倒になったら捨てるなんて事は、誰にもして欲しくないと思います。

この本のように、猫はいろいろな表情を持っている、不思議な魅力のある生き物です。
猫好きならスイスイ読めちゃう内容だけど、そうではない人にとっても、猫という生き物に対する考え方が変わる本なのではないかと思います。

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